嘘も本当も本音で話したい

好き嫌いを喋るなら、建前なんてすっ飛ばして本音で話したいですよね。

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いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう最終回:音が母親に宛てた手紙、晴太の着ぐるみシーン、ファミレスでの会話。

      2016/08/28

「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」通称「いつ恋」最終話

近年稀に見るくらい良くて毎週楽しみにしていた「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」通称いつ恋が終わりました。

平均視聴率は月9史上最低だったらしいですが、そんな事はどうでも良くなるくらい本当に感動したドラマでした。

杉原音(有村架純)の事を思い、身を引く曽田練(高良健吾)

ひったくりとひったくりを追いかける人の争いに巻き込まれ階段から落ち、意識がない状態で病院に運び込まれた音。

知らせを聞いた練、木穂子、朝陽が病院にやってきます。

待合室で音の意識が戻るのを待っている時に、朝陽(西島隆弘)は音の母が音に宛てた手紙を見つけてしまいます。

さらに音が母親に宛てた手紙も一緒に見つけ、それを手に取っている所に木穂子(高畑充希)がやってきます。

朝陽は木穂子に
「ここに彼女の本当の思いが書いてあるんじゃないかと思います。僕か曽田さんかどっちを選んだのか。」と言うと木穂子が、

「心配しなくても彼女、井吹さんを選んでました。今は恋人として無事を祈ってあげればいいと思います。」と言います。

その木穂子の言葉をたまたま練は耳にしてしまいます。

その後、音は意識を取り戻して病室に行こうとする朝陽と木穂子に対し、練は音に会おうとせずにその場から立ち去ります。

そして練はひったくりの被害者の子と一緒に、ひったくりが音を突き飛ばした訳ではない事を警察に証明しに行きます。

その後、ひったくりの被害者と犯人が練の所にお礼に来て、お礼を音に渡して欲しいと頼むと練は「連絡先教えるから直接渡しな」と言って、どこまでも音に会おうとしません。

練は練なりに、音が朝陽を選んだという事で自分から身を引いてしまいました。

朝陽(西島隆弘)も音から身を引いてしまう

病院で音の母親の手紙を目にした朝陽は、
「曽田さんは北海道まで手紙を届けに来たって。僕だったらどうしたかなぁと思いました。」と木穂子に言います。

木穂子は朝陽に
「届けたりしない方が普通だと思います。」と答えました。

音の母親が書いた手紙の内容はこちらの記事にも書いていますが、そこには
「恋をしてそしていつかたったひとりの人に出会えるといいね。
その人はきっとあなたの質問に答えてくれる。
あなたの物語を聞いてくれる。
あなたが生まれたことを喜んでくれる。」と書かれています。

朝陽は以前音に対し
「音ちゃんが誰を好きでも構わない。恋が始まらなくていい。ここで一緒に生きよう。」
と言いました。

ただ、音の母親からの手紙の「いつかたったひとりの人に出会えるといいね」という所が気になってしまいます。

そして音の部屋に行った朝陽は、父親からお見合いを進められている、別れようと思う、と別れ話を切り出します。

すると音は、
「ごめんなさい私がそんなウソをつかせてる」と言います。

朝陽は「嘘じゃないよ。」と言い、音は「嘘だよ」と言い
さらに朝陽は「嘘じゃない。僕はもう君のことを好きじゃない。」と言います。

そこで音は
「私はもう決めて」と言おうとすると、朝陽が

「決める事じゃない。恋愛は決める事じゃない。いつのまにか始まってるものでしょ。決めさせた僕が言う事じゃないけど。君が寝てる間にお母さんの手紙を読んだ。僕は一番の人じゃなくていい、二番目で良いと言ったけど間違ってた。大切な人に順番なんてつけられないんだから」と言います。

そして
「僕を選んだらだめだ。僕はもう君のことを好きじゃない。」と言って、泣く音にハンカチを渡し、
「いつかまたご飯を食べに行こう、4人で。」と言いニコッと笑い、音の部屋から出ていきます。

晴太(坂口健太郎)と小夏(森川葵)の名シーン

震災以降、ヘリコプターの音を怖がったり精神的に不安定になっていた小夏でしたが、最終回では精神的にも立ち直り、服作りを始めました。

さらにもともと小夏が入っていた?劇団の衣装なんかも作っています。

小夏の服作りに付き合う晴太は小夏と一緒に劇団の舞台で準備をしながら
「就職したんだ」と言います。

すると小夏は「よく就職できたね」と言い、「ウソつくの簡単だしね。」と答える晴太。

そして小夏が
「子どもが嘘をつくのは、本当のことを言って信じてもらえなかった時からなんだって。」
と言います。

さらに
「私にはウソつかなくていいよ。私は晴太の嘘もホントも全てまとめて信じてあげる。そうしたらいつか晴田も素直に、」と言ったところで、晴太は泣いてしまいます。

どうしたの?と小夏が晴太に近寄ると、以前は「泣いたことがないから泣き方が分からない」と言っていた晴太は泣いてる事を隠そうと、近くにある着ぐるみを被ります。

そして着ぐるみのまま晴太は
「小夏ちゃん、俺小夏ちゃんの事が好きです。はじめて会った時から大好きです。」とこれまでの晴太からは想像できないくらいストレートに告白をします。

そしてライオンの着ぐるみを被ったままキスをします。

すると小夏が着ぐるみを取ってあげて、改めてキスをします。

ここは名シーンでした。

「着ぐるみ」が本心を隠す晴太の象徴で、最後は小夏が着ぐるみを取ってあげてキスをする、というので出来過ぎなくらい感動的なシーンです。

1ヶ月後、木穂子は彼氏からプロポーズされ、朝陽は父親に自分の意見を言えるように。

そして1ヶ月後、朝陽、木穂子、音はそれぞれ身の回りに変化がありました。

音から身を引いた朝陽は、父親に対して「資産を売却するよりも後継を育てる方が利益になる」と意見できるようになりました。

父親の言う事が絶対でまったく逆らえなかった以前までの朝陽とは大きく違っています。

また木穂子は職場の彼氏から企画書を渡され、その企画書には「Will you marry me?」と書かれていました。

それに対し「Yes!」と元気に笑いながら答えていた木穂子も、以前までの精神的に不安定で恋愛依存体質な感じではありませんでした。

就職した晴太、晴太と付き合い精神的に安定した小夏、彼氏にプロポーズされた木穂子、父親に自分の意見を言えるようになった朝陽、とポジティブな方向に進んだメンバーに対し、音だけは状況が少し違います。

音の義父が亡くなり身体の不自由な義母はひとりで生活するようになってしまい、義母と一緒に暮らす為に音は北海道へと戻ってしまいます。

朝陽と別れ、練を諦め、ひとりで北海道に戻る決意をした音

音は義母と一緒に暮らすために、東京の仕事を辞めて北海道に戻ることにします。

引っ越しの準備をしながら音は、お母さんに宛てた返信を破って捨ててしまいます。

そしてスマホに残っている花の写メを見ながら、練に貰った思い出の品である桃の缶詰を空けてとうとう食べてしまいます。

音が母親に宛てた手紙には何が書かれていた?

ちなみに音が引っ越しの準備をしている時に、音が母親に宛てた手紙の内容が音の声でナレーションで入ります。

全文は
「お母さんへ

お母さんに手紙を書くのは何年ぶりかな?
久しぶり、お母さん。音は27歳になりました。

とっても元気にしています。音は今、なんと東京に住んでる。雪が谷大塚という坂の多い街で一階にラーメン屋さんのあるアパート。

今はずっと介護の仕事をしています。立派な資格も持っているんですよ。

休みくれとか、もっと給料くれとか思う。大変は大変。でも「ありがとう」って言われると頑張って良かったなって思える。

努力って時々報われる。お金は溜まらない。でも、私には足りている。

ちょっとのいいことがあれば、夜寝る時に思い出せる。やさしい気持ちになれる。寝て起きたら次の日が来る。

私には思い出が足りてる。

坂の上に立つとね、東京の夜の街を見渡せるの。そこで会ったことがない人のことを想像するのが好きです。

今、鉄塔の下で女の子がマフラーを落とした。
パン屋の男の子が拾ってあげた。

「ありがとう」「気をつけて」

深夜の街を走り抜けていくバス。

後ろから3番目の席に座った、引っ越し屋さんと介護福祉士さん。

「お疲れ様でした。」「お疲れ様でした。」

この街にはたくさんの人たちが住んでるよ。

時々思うの。世の中ってきれいなものなのかな?恐いものなのかな?

混ざってるのかなって思った。だからきれいなものは探さないと見つからない。

そんなことを教えてくれた人がいた。

1人で見る景色と2人で見る景色は全然違ってたよ。

お母さんにお願いがあるの。私の恋もしまっておいてください。

私ね、お母さんの言う通り好きな人と出会えたよ。ちゃんと恋をしたよ。

6歳の私に教えてあげたい。
あなたはいつか1人じゃなくなるよ。その人はトラックに乗って現れる。
トラックの荷台にはたくさんの桃の缶詰が積んであって、飴をひとつあげるとバリバリと噛んで食べる。

恋をすると、楽しかったことは2倍になるよ。
悲しかったことは半分になるよ。

それまで待っててね。頑張って待っててねっ、て。

この恋は私の大切な思い出です。
お母さん、どうか、しまっておいてください。

大好きなお母さん。また手紙書くね。じゃあね。

杉原音」

音を追いかけて北海道まで行く練

音が北海道に戻る事を知り、練は仕事終わりに音の家に急ぎます。

ただ練が音の家についた時には、すでに家には誰もいなくて空っぽになっています。

練は音に電話を掛け、音が出ると
「杉原さんいまどこですか、アパートの前にいます。今どこですか。」と聞き

それに対し音は
「北海道だけど。振出に戻っただけや。(電話)切るで。」とそっけなく答えます。

すると練は
「待ってください、何、俺まだ返事貰ってません。俺そっち行きます。
月曜の夜6時にあのファミレスで待ってます。」と言うも、音は電話を切ってしまいます。

再びトラックで北海道に行きファミレスで待つ練のもとに、昔のオレンジ色のコートを着た音がやってきます。

音は練を選ぶのか、諦めるのか

ファミレスにやって来た音に対し「ありがとう。勝手な事言ったのに来てくれて。」と言うも、音は「いえ」とだけ答えそっけない態度。

さらに
「びっくりしました急に引っ越しされたんで。あの部屋気に入ってるって言ってたから。」と言うと、音は「最悪の部屋でしたよ。」と答えます。

めげずに練が
「お仕事やめられたんですね」と言うと音は
「やっと。頑張ったんですけど一回も給料お上がらなかった最悪な職場でした。」と言います。

さらに音は
「東京の事はもう良いです。忘れました。東京で良い事一個もなかったです。もういいですか?」と言って立ち去ろうとします。

そこでめげずに練は
「何か食べませんか、俺お腹空いてるんで。」と言うと、音は「一人で食べればいいじゃないですか。」と言うも、

練は「簡単なので良いんで、前来た時はどのハンバーグ食べたんでしたっけ。」と言いながら、デミグラスソースと大根おろしのハンバーグを注文します。

すると音が「前頼んだのトマトソースのと大根おろしの。もうええよ。」と関西弁に戻り、この辺りからふたりの会話が自然になってきます。

東京の家具屋さんは広いから道に迷う、と以前音が話していた話をして、音は「六本木ヒルズで迷ったこと」を告白します。

そして六本木ヒルズの話から佐助(練と音が再会するきっかけになった犬)の話になります。

「佐助元気にしてますか」という所からふたりの会話がだいぶ良い感じに戻ります。

練が
「今度は佐助連れてきますね、佐助も杉原さんに会いたいと思いますし。」と言い

音が「それは遠いし、…」と言うと

練は
「新幹線もできたし。こういうの(ゲージ)に入れて連れてきますね。佐助と一緒に来ます。杉原さんが迷惑でも僕、…」と言います。

すると音が
「迷惑ちゃうよ、嬉しいよ、嬉しいに決まってるやん。今かてめちゃ嬉しいよ、来てくれて。」と言います。

さらに
「あんな、ほんまはおばさんな、帰ってこんでええよ東京おりって言ってくれてんねん。でもそんなん無理やねん、おばさん一人で暮らすんは。あとな、井吹(朝陽)さんもな優しい人やから。優しい人やったから東京には帰られへん。ここで暮らす。」と言います。

さらに
「引越し屋さん、好きやで。好きなんやわ、それはほんまに。佐助の写真送って、飾っとく。毎日それ見ながら寝るわ。これで安心して振りだし戻れるわ。」と言います。

結局、音は練を選ばずに北海道に戻る事を選んでしまいます。

運がふたりを繋ぎとめる

練が「佐助を連れてまた来る」と言うのに対し、音は「写真送って。これで安心して振り出しに戻れる。」と言い、そこでふたりが頼んだハンバーグが席に届きます。

練は大根おろしとデミグラスソースのハンバーグを頼んだのに、実際に届いたのは大根おろしとトマトソースのハンバーグ。

「なんでトマトソースがきたんやろ。」
「運、いいですね。」
「そんなちょっとな運ある?」
と話しながら練はハンバーグをそれぞれ半分に分けます。

分けながら練は音に次のように語ります。
「振出じゃないですよ、杉原さん。杉原さん、前にここであった時の杉原さんと全然違います。変わってないように見えるかもしれないけど全然違います。」

「人が頑張ったのって、目に見えないかもしれないけど心に残るんだと思います。杉原さんの心にも出会ってきた人たちの心にも僕の心にも。」

「北海道、遠くないです。何回でも来ます。道、ありますから。そこ走ってきます、車でも電車でも。」

「会津に行く約束だってまだ果たしてないです。猪苗代湖だって見せてないしじいちゃんの大根だって。」

「道があって約束があって、ちょっとの運があればまた会えます。」

「近道?」「ううん、遠回り。」

そして練は
「僕も杉原さんの事が好きです。」と告白し、音は「はい」とその告白を受け入れます。

レストランから出ると雪が降っていて、練は音の手を取り、走ってトラックに乗り込みます。

前はトラック内で音から練にキスをしていましたが、最終回は練から音にキスをします。

そして音は
「出て、右行って左。」と言い

練が「近道?と聞くと音は「ううん、遠回り。」と答えます。

ラストシーンは、ふたりが乗ったトラックが走り去り、アスファルトのスキマから咲く花が映っていました。

いつかこの恋を思い出しきっと泣いてしまう、という位だからバッドエンドで終わるかと思いきや、きちんとハッピーエンドで終わって本当に良かったです。

最後に残ったひとつの疑問

ハッピーエンドで終わって良かったですが、ひとつだけずっと気になっていた疑問が最後まで残りました。

1話か2話で、トラックで北海道から東京に戻ってきた時に、音が少しトラックから出て行ってる間になぜか練がそのままいなくなってしまっていました。

北海道から出てきたばかりで身寄りのない音を新宿で置いて行くとか凄すぎて、どういう理由があったのかずっと気になっていました。

練の事だから何か理由があってトラックを出発させたんだろうと思っていましたが、その理由が最終話まで全然分からないまま終わった所は残念でした。

 - いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう